2021年7月29日木曜日

21.07.17-18 日光

 ようやく緊急事態宣言も梅雨も明けたので、久々にちょっと遠出。

今回は初の栃木県日光へサイクリング。

車中泊をしながら、朝からサイクリングスタート。

まずは、世界遺産 日光の社寺へ。


日光二荒山神社

霊峰男体山を御神体とする創建千二百年の神社


本殿

大己貴命、田心姫命、味耜高彦根命の三柱を祀られています。

この建物は2代将軍徳川秀忠が1696年に寄進したものです。


二荒霊泉

本殿背後の恒霊山から引かれる眼疾に効くとされる「薬師の霊水」

日本酒の味がよくなるといわれる「酒の霊水」

が引き込まれています。

その為、毎年酒造業者が仕込みの種水として使用しており、境内には酒樽が奉納されています。また、この霊泉は若返りの泉ともされており、多くの参拝者が汲んでいくそうです。

日枝神社:寛永二十一年(1644)創建で大山咋命を祀る
神輿社:元和三年(1617)に東照宮の御仮殿として創建。御輿が安置されている。
大黒殿:延享二年(1745)創建で大黒を祀る
朋友神社:知恵と医薬の神少彦名命を祀る

日光東照宮


五重塔:文政元年(1818)に火災から再建された五重塔。心柱が四層から鎖で吊り下げられており、地震や風による振動を調整する機能がある
上神庫、中神庫、下神庫:神余渡前祭の奉仕者1200名分の装束や御道具、祭器具が納められている。
神厩:馬を扱う役人の詰所

神厩には人間の生涯を風刺した8枚の彫刻がされ、その内の一枚が子どもを悪事から遠ざけるべきと教える「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿の彫刻になっています。


陽明門


508体の彫刻で覆われ、飽きがこないことから、日暮らしの門とも呼ばれています。

多くの人物像が彫刻されており、これは徳川家康の正しい政治の在り方を示すものだそうです。背面の地紋が逆さになっており物事が完璧であると魔が差すといった考え方から形を崩しています。


唐門

極めて斬新な構造で、屋根は四方唐破風、門全体は胡粉摺りで白く塗られ柱や扉は東南アジアなどから輸入した木材を寄木細工しています。

柱には寄木造りの昇龍と降龍の彫刻がされています。

神輿社:3基の神輿(中央 徳川家康、右 豊臣秀吉、左 源頼朝)が納められている
神楽殿:神楽を奉納する舞台
祈祷殿


眠猫


奥社へ続く坂下門の前で参道の入り口を護る彫刻。

子猫が安眠し雀が戯れる様子から、強い者が弱い者を虐げることのない、共存共栄の平和な世の中を表現しているそうです。


坂下門

奥社への参道の入り口にある門。江戸時代は将軍家以外参拝できませんでした。


奥社拝殿


唐門(鋳抜門)

扉以外を一つの鋳型で作製された門


奥社宝塔

徳川家康公の墓。

天和三年(1683)に地震で倒壊し、現在の唐銅製になりました。

塔の前には鶴の燭台、唐獅子の香台、花瓶の三具足が据えられています。


大猷院(徳川家光公廟)

家光公を祀るお寺。大猷院は家光公の戒名の最初の三文字から付けられました。


龍光院

家光公の家臣梶定良の位牌を祀る寺院。

梶定良は家光公が亡くなって以降境内の警護に当たっていました。


二天門

左に持国天、右に増長天を祀る日光で最も大きな門


夜叉門

4体の夜叉(阿跋摩羅、毘陀羅、犍陀羅、烏摩勒伽)が祀られています。

特に、青色の烏摩勒伽は珍しく、持っている矢が破魔矢の元になっています。

他に、ひざに象の彫刻があり、膝小僧の語源ともいわれています。


唐門/拝殿/本殿

唐門をくぐると拝殿、相の間、本殿がつながった権現造の建物となっています。

こちらは、京都金閣、岩手の中尊寺金色堂に並ぶ、金箔をふんだんに使用した建物となっており、内部に入れるのはここだけです。

天井には、昇龍、降龍が交互に描かれた天井画が140枚、狩野探幽が描いた唐獅子の襖絵があります。

今は、秘仏の家光公像が特別公開されていました。


日光山輪王寺

日光山全体の総本山として再興したお寺。


本堂

東日本で最も大きな木造建築。

千手観音、阿弥陀如来、馬頭観音の3体の大仏が祀られています。

大仏の真下に立つと大仏と目が合う設計となっており、ここでは目を合わせてお祈りをするようです。


ここからは中禅寺湖を目指します。

その前に、昼食になりそうなゆばむすびを購入。

中禅寺湖までは長いヒルクライム。

つづら折りの曲道が続くいろは坂を上っていきます。


途中、エネルギー補給を兼ねて、購入しておいたゆばむすびを頂きました。

中禅寺湖の湖畔を眺めながら、中禅寺へ。


中善寺

日光開山勝道上人が西暦784年に創建したお寺。

本堂:立木観音を祀るお堂
諸願成就の梵鐘、波之利大黒天堂

本尊の千手観音像は立木に手彫り(腕は寄木造)で造られていることから立木観音と呼ばれています。

中善寺湖を一望できます。

中禅寺湖湖畔をさらに進んで、本日の折り返し地点、戦場ヶ原へ。

徒歩で、戦場ヶ原を散策。


戦場ヶ原

男体山の噴火によってできた湖が噴出物で埋まり、そこに生えた植物の泥炭が積み重なってできた湿地帯。

赤城山の神がムカデ、男体山の神が蛇を引き連れ中禅寺湖を廻って戦った伝説から戦場ヶ原と呼ばれています。

緑に茂る湿地と男体山、湿地固有の植物が咲き誇る風景と

非常に気持ちのいいところです。空気もおいしい!


6kmほど散策して、再び自転車で華厳の滝へ。


時間があまりよくなく、太陽の向きとしぶきで滝が見えない・・・。

反対側には虹が見えました。

あとは、いろは坂を下って日光市内のホテルへゴール。

一日目は無事終了。

中禅寺湖と


二日目は、鬼怒川温泉方面の東武ワールドスクエアへ。

東武ワールドスクエア

世界遺産などの名建築や遺跡を1/25に縮小したテーマパークです。

近代日本エリア

旧帝国ホテル:1923年完成。米国人建築家フランク・ロイド・ライト設計
国会議事堂:1936年完成。大蔵省臨時議院建築局の設計で国内の石材を用い建築
東京国立博物館 本館・表慶館:表慶館は大正天皇の御成婚を記念して建設
迎賓館、スカイツリー、東京タワー

アメリカエリア

クライスラー・ビル(1930)、エンパイヤ・ステート・ビル(1931)
ワールド・トレード・センター(1977):日系人設計のマンハッタンで一番高いビル
フラットアイロンビル:完成した1902年当時はマンハッタンで一番高いビルだった
ホワイトハウス(1792):大統領官邸
ワールドトレードセンターは2001年9月11日に同時多発テロで崩壊。
1/26スケールですが、このビルが崩壊したのはやはり衝撃的ですね。
ニューヨークの象徴的なビルだったので懐かしいです。

エジプトエリア

メンカウラー王のピラミッド、カフラー王のピラミッド、クフ王のピラミッド
スフィンクス アブ・シンベル大神殿

ヨーロッパ

・イタリア

コロッセオ:古代ローマ帝国の闘技場
ピサの斜塔:

ミラノ大聖堂 サン・マルコ寺院

サン・ピエトロ大聖堂:ローマカトリックの総本山

・ロシア

聖ヴァシリー寺院:ヴィザンチン、ルネッサンス、イスラムなどの様式を取り入れた建物


・ドイツ

ノイシュバンシュタイン城:バイエルン国王が17年かけて作った城
シンデレラ城のモデルともされている

・イギリス

ビッグベン英国国会議事堂 タワーブリッジ(1894)
バッキンガム宮殿(1703):イギリス王室の住まい
ドーバー城:イギリスとフランスの国境にあたる海峡に築かれた城

・フランス

エッフェル塔:1888年パリ万博のために建設。当時は世界一の高さ
ノートルダム寺院 凱旋門:1805年にナポレオンの戦勝を記念し建設
ノートルダム大聖堂は数年前に火災で焼失してしまいましたが、どうなったんだろう・・・。早く復興して欲しいですね。
ヴェルサイユ宮殿:ルイ14世の時代に建てられた建物
シャンボール城:内部の螺旋階段はレオナルド・ダ・ヴィンチの作品

・スペイン

サグラダ・ファミリア:ガウディ設計 1世紀以上たった現在も建築中
バルセロナ大聖堂 グエルパーク
・その他
パルテノン神殿 ベルベデーレ宮殿
ピョートル噴水宮殿(1709)
ヨーロッパの建築は憧れます。人生で一度は行って見たい!


アジアエリア

ワット・アルン:チャオプラヤ川西岸に建つ寺院
アンコールワット:古代クメール族の大寺院
アーナンダ寺院
マスジット・イ・シャー:イラン伝統建築の頂点に立つモスク
タージ・マハル:インドのムガール国王の妃ムムターズ・マハルの墓

中国

故宮:1403年の明の時代から清の時代まで宮城として造営された大建築群
天壇(1420):天子が儀式を行う場所 特に祈念殿は典雅な感じを与える建物
敦煌・莫高窟:シルクロードの要所にあった石窟寺院 雲崗の石窟
万里の長城:秦の始皇帝が騎馬民族侵入を防ぐために設けた2400kmの大城壁

台湾

高雄龍虎塔(1976):蓮池潭の湖畔にそびえる対をなす七重塔

日本

二条城二の丸御殿(1603) 桂離宮:八条宮の別邸 庭園施設が特徴
厳島神社 首里城
首里城は数年前に焼失してしまいましたが、ここでは完全な姿を見ることができます。
早く復興してこの姿を見せて欲しいですね。


普段の目線では建築や遺跡全体を眺めることができないことが多いですが

ここでは、全体を眺めることができるので規模や普段見れない部分が見れて面白かったです。

早く、コロナが収束して海外旅行も行きたいですね。


このまま、日光駅周辺のお土産屋さんや名物を食べて

揚げゆばまんじゅう

ホテルへ戻り、二日目のサイクリングは終了。

ここからは、車で自宅を目指しながら、もう一つの目的地足尾銅山へ。


足尾銅山

一時は日本一の銅の産出量を誇った銅山です。

足尾銅山鉱毒事件など社会問題にもなりました。

坑道へはトロッコで進み、江戸時代に手掘りされた坑道を見学できます。

実際の坑道は1200kmに及び、1973年に閉山となるまで約400年日本の近代化を支えました。


1610年に足尾村の二名の農民によって発見され、江戸時代には代官所が設けられました。

江戸時代は手掘りで発掘する大変厳しいものでした。

鉄サビ結晶地帯 沈殿銅の採取 岩肌青色地帯:酸銅が固まったもの

明治時代になると明治10年(1877年)には古河市兵衛によって民営化され、設備も電化近代化が進みました。

明治20年には国内全生産銅の40%以上を産出する日本一の銅山に、さらには公害も起こし周辺地域に大きな被害を及ぼしました。

大正時代には機械堀へと切り替わり、昭和時代には発破をかけて岩盤を砕くなど効率がさらに上がりました。

ドゴビール式軽便鉄道 削岩機
架線式電気機関車 バケットローダー

昭和21年には重液選鉱法、31年には自溶精錬法(煙害防止に効果的で高い硫黄回収率を誇る精錬法)を日本で最初に取り入れ、技術分野でも大きく貢献しました。昭和48年(1973年)に閉山となりました。


全体の規模を感じることができなかったのが残念ですが、当時は一大工業地帯だったと思うので、その雰囲気が感じられるとよかったなと感じました。

ただ、当時は煙害など森林破壊が酷く、現在は緑化を進めていました。自然と共存する開発の重要さを改めて実感しました。

これで、日本一の金、銀、銅山を制覇です!


あとは渋滞に巻き込まれながらも無事帰宅。

久々に、満足な旅行ができました。

サイクリングも久々にしっかり走れてリフレッシュできました。

まだまだ、コロナの脅威が猛威を振るっており、安心して旅行できないですが

感染に十分注意しながら少しずつ行動範囲を増やしたいものです。


走行距離:91.13km

巡航速度:19.8km/h