2018年6月29日金曜日

18.06.22-24 札幌・小樽

今回は2泊3日で北海道へ。人生初北海道です。

1日目
セントレア
昼にセントレアを出て、夕方に新千歳空港に到着。
最初の目的地は苫小牧。新千歳空港から30分程度です。

苫小牧市科学センター
苫小牧市科学センター
ここには宇宙ステーションが展示されています。
①操縦席 ②クバント ③無重力ベッド ④トイレ・洗面台、ランニングマシン

ミール(コアモジュール)
1986年旧ソ連が打ち上げた世界初の長期滞在型宇宙ステーション
このモジュールのみで生活できるように、居住スペース・操縦室を備えています。
居住スペースには無重力ベッド、トイレ・洗面台、ランニングマシンがあります。

クバント(KBAHT)
1987年にコアモジュールにドッキングされた実験棟
主に天体観測用のモジュールです。

苫小牧からホテルへ向かう道中、少し寄道。

ウトナイ湖
ウトナイ湖
ラムサール条約で保護されている保護湿地。
渡り鳥の中継地として有名です。

ホテルに到着後、歩いて夕食へ。
ホテルの近くで、名物のジンギスカンを頂きました。

付け合わせがもやしだけというのはさみしいですが、おいしかったです。

ホテルに戻って、1日目終了。

2日目
いつも通り自転車で走るため、スタート地点の札幌市の公園へ向かいます。

モエレ沼公園
モエレ沼公園
芸術作品が展示された人気の公園らしいです。
調整などで若干スタートにもたつき、出遅れました。

サッポロビール工場
サッポロビール工場
明治初期に建てられたレンガ造の工場です。

札幌時計台
札幌時計台(札幌農学校演武場)
残念ながら工事中・・・。

豊平館
豊平館
明治13年(1880)に洋風ホテルとして建設。
明治天皇の北海道行幸の行在所として翌年に開館。
美しいウルトラマリンブルーの枠まわりが特徴。
1階 ①ロビー ②ユリの間 ③フヨウの間 ④葡萄の間 ⑤下の広間

2階 ①広間 ②鳳凰の天井飾り ③薄と女郎花
④⑤シャクヤクと寝室 ⑥椿の間 ⑦⑧梅と寝室(天皇御座所)
豊平館日本庭園 右下)八窓庵

日本庭園内の八窓庵は滋賀県から移設された江戸初期の茶室

クラーク像を見に次の目的地へ

羊ヶ丘展望台
羊ヶ丘展望台 クラーク像
小高い丘から札幌市内を展望することができますが・・・

ほぼこれだけの為に、入場料がかかるとは。
個人的には入場料を出してまで行くところではない様な気がします。
ウェディングパレスの塔屋
敷地内には塔屋があり、札幌雪祭り資料館があります。
ちなみにこの塔屋には「月寒の鐘」が納められており、
大正11年(1922)~昭和42年(1948)まで美しい音色を響かせていました。

再び、中心街へ

札幌市資料館(旧札幌控訴院)
札幌市史料館(旧札幌控訴院)
函館の控訴院が札幌に移転することになり、大正15年(1926)に完成した控訴院
現存する控訴院はここ札幌と名古屋のみです。

刑事法廷
判事の席の後ろにあるのが「真実を映し出す」八咫の鏡です。

知事公館
知事公館
工事中で内覧はできませんでしたが、芝生とも映えるきれいな建物です。

赤レンガ庁舎(北海道旧本庁舎)
北海道旧本庁舎
明治21年(1888)建設。
道庁の技師、平井清二郎ら設計
アメリカ風ネオ・バロック様式のれんが造り。
塔頂部までの高さ33m、間口61m奥行36m当時国内有数の大建築物。
知事室 1階正面ホールの三連アーチ
非常に美しい建物ですね!

北海道大学植物園
北海道大学の歴史的資産の一つです。
北海道大学植物園 門衛所
北海道大学の前身、札幌農学校の植物学用の植物園として
明治10年(1877)に農学校内に造られました。
一方、開拓使がこの場所を牧羊場とし、明治15年に博物館を建設。
この博物館と共に、札幌農学校に移管され、初代園長の宮部金吾が計画・設計し、
明治19年(1886)に植物園として開園。
日本で2番目に古く、近代的植物園としては日本初となります。

門衛所:新山平四郎 設計、明治44年(1911)竣工
切妻造の主体部と半八角形の張り出しが特徴。
① 宮部金吾記念館(札幌農学校植物学教室) ②北方民族植物標本
③バラ園 ④カナディアンロックガーデン ⑤高山植物園
園内には初代園長で北海道大学の発展に貢献した
宮部金吾記念館があり、彼の生涯や研究に関する展示がされています。
記念館は明治35年に建設され彼が講義、研究を行った札幌農学校植物学教室を
昭和17年に移設したものです。

アイヌなどの北方民族が衣食住に利用した植物を展示している北方民族植物標本
今が見頃のバラ園、カナディアンロックガーデン、高山植物園があります。
カナディアンロックガーデンは氷河で退行した地形をイメージしているそうです。

温室にはヤシやシダ植物が展示されています。
温室 ヤシの木 シダ植物

園内の中央には北海道最古の博物館とその関連文化財群があります。
ちなみに建物だけでなく、ガラスケースも重要文化財です。

北海道大学植物園博物館
博物館本館
明治15年(1882)竣工、ベートマン(米)原案設計
①ヒグマ ②エゾオオカミ ③クラカケアザラシ ④樺太犬タロ ⑤エゾシカ
博物館には北海道の生物の剥製や南極観測隊で活躍した樺太犬タロの剥製、
世界唯一のエゾオオカミの作製が展示されています。

ちなみにエゾオオカミの絶滅の原因はまだ解明されていないそうですが
北海道の急速な発展で餌の鹿が減少したことや
都市でのオオカミの被害から駆除されたことが一因だそうです。

自分たちの暮らしを良くしようと発展すると別の動物のことは
考えられなくなってしまう。共存は難しいですね。
自分の身の回りを豊かにするための行動が、次第に広がっていって
最終的には公害になって自分たちを苦しめる。
繰り返してはいけませんね。

博物館の重要文化財群
バチェラー記念館 博物館倉庫と博物館事務所付属便所(明治36年(1903)竣工 中條精一郎設計) 
博物館事務所(明治34年(1901)竣工 中條精一郎設計)

バチェラー記念館はアイヌ民族の教育・文化向上に貢献した
イギリス人宣教師J・バチェラー博士の邸宅を昭和37年移築したもの。

思ったより園内が広く時間がかかりました。そろそろ制限時間がきびしい・・・。

清華亭
清華亭
開拓使が貴賓接待所として明治13年(1880)建設。
翌年の明治天皇の札幌行幸の際に休息された建物。

木造平家建 庭園含め和洋折衷の工夫が特徴。
先の豊平館と平行に建設がすすめられており、天井中心飾りなど似た意匠が見られます。
洋室 和室 庭園より

北海道大学
歴史的資産を見に北海道大学へ
①農学部本館(1935年 RC造4階建)
②古河講堂(1909年 木造2階建)林学教室として建設。玄関の欄干は「林」の字がモチーフ
③旧昆虫学及養蚕学教室(1901年 木造平屋建)札幌キャンパス内最古の建物
④クラーク胸像

総合博物館
総合博物館
RC3階建で理学部本館として建設された当時の札幌では数少ない大規模RC造建築
アインシュタインドーム
アインシュタインドームはいつから呼ばれているかは不明で、
アインシュタイン本人とは特に関係がないそうです。
四面の白壁には果物、ヒマワリ、コウモリ、フクロウのレリーフがはめられており
それぞれ、朝、昼、夕、夜を表しており、この建物で行われる研究は
一日中昼も夜もないことを表しているそうです。
設立当時の研究に対する心意気を感じます。
これがノーベル賞受賞者まで生んだ大学の精神なのかもしれませんね。

2010年に東大の根岸教授とクロスカップリングの研究でノーベル化学賞を
共同受賞した鈴木章一教授のデスクや資料が展示されています。
鈴木章一教授の研究机とノーベル化学賞
はじめて本物のノーベル賞を見ました。

貴重な生物などの展示もあります。
①ナマケグマ(絶滅危惧II類) ②伝統工芸品 木彫りの熊
③マンモス原寸大模型「チレフチャフマンモス」 ④ヒグマ
ここでいったん昼食へ

食事を待ちながら、残り距離を考えると公園の駐車場締め切りに間に合わなそう。
小樽まで走る予定を札幌市内でやめることに。
スープカレー
名物グルメのスープカレー。具が多くボリュームもあり食べ応えがありました。
素材の味がしっかりしていておいしかったです。

再び北海道大学へ

第二農場
第二農場
北海道大学第二農場は札幌農学校教頭のクラーク氏の大農経営構想に基づき
明治9年(1876)に農学園として開設。
当時は北海道大学のポプラ並木付近が第一農場
こちらは一戸酪農家をイメージした模範農場として区分されていました。

①事務所(1910年 木造平屋建)第二農場」唯一のペンキ塗り建築
②搾乳所(1911年 煉瓦造平屋建) 釜場(1910年 石造平家建)
③秤量場(1910年 木造平屋建) ④種牛舎(1879年 木造二階建)

収穫室及脱稃室(1911年 木造2階建)
穀物庫(コーンバーン)(1877年 木造2階建)

産室追込所及耕馬舎(モデルバーン)
モデルバーンは模範家畜房でバルーンフレーム構造(簡易な架構技術)となっています。

牛の像を見つけるといいことがあるそうなので、必死で探しました。
見つけるのに結構時間が掛りました。

牧牛舎(1909年 木造平屋建)と石造サイロ(1910年)
牧牛舎はサイロや緑飼庫を併設した近代酪農技術を採用しています。

結構長居してしまい、小樽まで走破は絶望的に、いったん公園の駐車場に戻ります。

走行距離:56.35km
巡航速度:20.6km/h

スタートから約8時間。サイコンによると自転車には3時間も乗っていないみたい。
何しに来たのだか・・・。なぜかすごく悔しい気持ちです・・・。

車で小樽へ
小樽運河

小樽運河思ったよりがっかり。
運河プラザ

①旧安田銀行小樽支店 ②日本銀行旧小樽支店
③小樽バイン ④旧三菱銀行小樽支店
⑤旧第一銀行小樽支店 ⑥旧名取高三郎商店 旧百十三銀行小樽支店
町並みも建造物が点在しており、あまりいい景観には感じませんでした。
自転車で走った達成感がないからかもしれませんが・・・。
やはり、自転車で走りに来たかった・・・。

まず最初に遠くから攻めた方がいいですね。
遠くより近場の方が残り時間の調整がしやすいので。反省です・・・。

最後に夕食を石狩鍋にしようと石狩市のお店へ。
残念ながら鮭の不漁で石狩鍋は食べられず・・・。
お寿司屋だったので、お寿司を頂きました。
最後に、鮭のアラ汁を出して頂きました。めちゃくちゃおいしい!
石狩鍋は食べれませんでしたが、満足できました。

3日目
昼前には北海道を出発するので、新千歳空港に早めに行きお土産を見て過ごしました。
ゆっくり時間を取れたこともあってか、
久しぶりにいろいろとお土産を買ってしまいました。
おいしそうなものが多いです!

飛行機に搭乗すると隣の飛行機がスターウォーズのラッピングがされていました。
いまいち何の柄か分かりません・・・。後で調べたらC-3PO塗装らしいです。
C-3PO塗装 ANA機

セントレアにも昼頃に到着。毎回おなじみの渋滞に巻き込まれて帰宅しました。

今回は人生初の北海道。北海道は広く行きたいところも多いです。
また計画していきたいですね!

2018年6月9日土曜日

18.06.02 掛川城

今回は掛川城へ。

掛川城
掛川城
戦国時代の武将今川氏の勢力拡大で
永正9年から10年(1512~1513)頃に築かれました。
永禄3年(1560)桶狭間の戦いで今川義元が織田信長に討たれ、
子の氏真は甲斐の武田氏に追われ、永禄11年(1668)掛川城に立て籠もりました。
翌年、徳川家康が掛川城を攻め、開城させてからは、
家康領となり、重臣の石川家成が入城
霧噴き井戸
徳川家康が掛川城に立て籠もる氏真を攻めた時に
霧を噴いて家康軍の攻撃から城を守ったそうです。
天正18年(1590)全国平定を達成した豊臣秀吉により
関東に徳川家康が追いやられ、秀吉配下の大名山内一豊が入城。
この時に城の拡張と整備がされ、天守閣がつくられました。
江戸時代になると再び徳川領になりましたが、
嘉永7年(1854)安政の東海大地震で天守閣などの大半が損壊
御殿などの一部を除き再建されることなく明治2(1869)年に廃城となりました。
その後、平成6年に140年ぶりに天守閣が木造で再建され、
日本初の木造復元天守となりました。

掛川城天守閣
掛川城天守閣
瓦葺、外層3階、内部4階
外部は白漆喰塗籠、廻縁・高欄は黒塗
①1階 展示室 ②2階 ③2階 狭間 ④武者隠し ⑤展望
1階は展示室になっています。石落としの様な攻撃施設も設置されています。
2階には鉄砲や弓矢で攻撃できる狭間が設置されています。
3階は武者隠し
4階は望楼となっており、東側からは天気が良ければ富士山も見えるそう。
今回は靄が掛って見えませんでした・・・。

掛川城御殿

掛川城御殿(天守より)
儀式、藩主の公邸、藩内の役所としての機能を併せ持った施設。
江戸時代後期から現存するのは京都二条城など
全国でも4か所しかない貴重な建築です。
御広間
徳川家康公所用 黒頭巾形兜伊予札黒糸威胴丸具足写

①三の間 ②御書院 ③小書院 ④大目付 
⑤御談の間(談合、会議などを行う場所)
最も重要な対面儀式が行われる書院棟は
御書院の間と謁見者の控室(次の間、三の間)からなります。
藩主の公邸となる書院棟には小書院の間と居間、
役所の建物には目付などの役人の部屋や文庫などがあります。
長囲炉裏の間(展示)
松平忠喬公甲冑 太田資俊甲冑

竹の丸

掛川城の郭に位置し、家老や重臣の屋敷が割り当てられていた場所に
明治36年に城下町の喝布問屋の松本家が本宅を建築
豪商の屋敷の様相を伝えるものです。

大日本報徳社
大日本報徳社 大講堂
明治維新前後に困窮する農民の救済を目指し、
農民生活の安定化に貢献する実学的手法として、
二宮尊徳がまとめた「報徳思想」が全国に広がりました。
特に掛川ではその活動が盛んで、その時に設立されたのが
「大日本報徳社」です。
大広間


冀北学舎
冀北学舎
明治10年(1877)から17年にかけて、岡田良一郎が開いた私塾

仰徳記念館
仰徳記念館
明治17年(1884)東京霞ヶ関に倒幕軍の総大将栖川宮熾仁親王邸
昭和13年にこの場所へ移築。
工部省設計の宮廷建築
①廊下 ②部屋 ③広間

仰徳学寮
仰徳学寮
栖川宮熾仁親王邸の木造総2階建て寄棟造の建物
現在は事務所や資料保管室として使用

湛山翁記念報徳図書館
湛山翁記念報徳図書館
岡田良一郎の遺徳を記念し昭和2年に建てられた図書館

走行距離:185.25km
巡航速度:23.1km/h

今の時期は暑すぎず、いい自転車日和です!