2017年2月13日月曜日

17.02.11 奈良(1日目)

今回は年末から計画していた奈良へ.
今回もまた最強寒波が来ているようで・・・.
朝,雪の気配がなかった為,一か八かで行ってみました.
途中,三重から奈良の県境付近は雪が積もっており不安でしたが
現地は全く積もっていない様子で一安心.

天理市に宿をとっていたので,車を宿に停めて自転車で散策へ.

法隆寺
法隆寺 南大門と
用明天皇が自分の病気を治癒を祈って寺と仏像を作ることを誓願し崩御.
その遺志を継いだ推古天皇と聖徳太子により607年に建立されたそうです.

世界最古の木造建築として,日本初の世界遺産に登録されてた有名なお寺です.
小学校の修学旅行以来なので,15年ぶりくらいですかね.
あまり懐かしさはなく,新鮮な感じでした.

南大門
南大門
1438年に再建された法隆寺の玄関にあたる門.

西院伽藍
中門は残念ながら工事中で見れず・・・.

金堂・五重塔
金堂・五重塔
金堂にはご本尊が安置されています.
聖徳太子のために造られた金銅釈迦三尊
太子の父,用明天皇のために造られた金銅薬師如来座像
太子の母,穴穂部間人皇后のために造られた金銅阿弥陀如如来座像
これらを守護する四天王像.
この四天王像は日本最古の樟で造られた像になります.
その他,木造吉祥天立像,毘沙門天立像が安置されています.
すべて飛鳥時代から平安時代に造られたものです.
時代を感じますね!

五重塔は日本最古で,内部は6階建てだそうです.

大講堂
本尊の薬師三尊像,四天王像が祀られています.
大講堂
その他境内の施設
①聖霊院 ②大宝蔵殿 ③東室・妻室 ④食堂・細殿 ⑤綱封蔵
聖霊院は聖徳太子を本尊として祀っています.
東室・妻室は僧侶が生活していた場所です.

大宝蔵殿には法隆寺の宝物が安置されています.
夢違観音や玉虫厨子,聖徳太子像などがあります.

東大門
東大門

東院伽藍
東院伽藍・夢殿

舎利殿
中央の夢殿は聖徳太子の遺徳を偲んで建てられたもので
秘仏救世観音像を安置されています.

中宮寺
中宮寺本堂
法隆寺の境内にあるお寺
元は太子の宮居を中央に西の法隆寺と対照的な位置に創建されたお寺.
平安時代に衰退後,現在の場所で寺観を整えられました.
現在の本堂は昭和43年に耐震耐火仕様で造られたものです.
本尊の菩薩半跏像は創建時からのこる唯一仏像です.
ちなみに,その姿から東洋美術の「考える人」と称され
国際的には像の顔の美しさから「古典的微笑(アルカイックスマイル)」
として高い評価を受けているそうです.
エジプトのスフィンクスとレオナルド・ダ・ヴィンチのモナリザと合わせて
「世界の三つの微笑像」と呼ばれているそうです.

聖徳太子没後に宮中の采女に太子が住生している天寿国という理想浄土を
刺繍させた「天寿国曼茶羅繍帳」の複製も展示されていました.

三経院・西室
三経院・西室

西円堂
西円堂

西大門
西大門

法輪寺
法輪寺
聖徳太子の息子(山背大兄王)が太子の病気平癒を祈って創建したお寺.
法隆寺から少し離れたところにあります.
講堂が収蔵庫として活用されており,本尊の薬師如来像など
多くの重要文化財が収蔵されています.
三重塔 妙見堂 金堂

法起寺
法起寺
太子建立七ヵ寺の一つ
法輪寺のすぐ近くにあり,法隆寺と一緒に世界遺産登録されたお寺
国宝指定の日本最古の三重塔,
収蔵庫には重要文化財の本尊木造十一面観音菩薩立像が安置されています.
聖天堂・五重塔

講堂

本日のメインは薬師寺.
お坊さんが境内を案内してくれるツアーに参加しました.
その前に近くの喫茶店で昼食.
お値打ちでおいしく満足できました.

薬師寺
薬師寺
当時の天武天皇の娘の病気平癒を祈って建てられたそうです.
古都奈良の文化財の一つとして世界遺産に登録されています.

白鳳伽藍
西塔・金堂
本尊を祀る金堂とその両側に立つ西塔,東塔が特徴
この様式は「薬師寺式伽藍」と呼ばれているそうです.
残念ながら東塔はシロアリ被害があり解体修理中でした.
平成32年完成予定だそうです.

今回は未公開の西塔の中へ.
西塔
そもそも塔とは漢字を分解すると「土」と「草」が「合う」もの
となり,仏教のお墓を現す言葉だそうです.
塔の中には東塔から西塔にかけて,
お釈迦様の生涯を現す塑像群が祀られています.
東塔には
入胎:お釈迦様の母摩耶夫人の脇に白い像が入る夢を見て身ごもる
受生:お釈迦様誕生
受楽:宮廷で不自由なく暮らす
苦行:出家し6年間苦行に励む
この4場面が

今回見せて頂けたのが西塔にある
成道:苦行をやめ佛陀伽耶の菩提樹で悟りを開く
転法輪:説法を始める
涅槃:生涯を終え涅槃に入る
分舎利:舎利(御骨)を8に分配する
この4場面でした.

成道の場面は悟りを開こうとするお釈迦様に,
魔羅(仏教の悪魔)などが襲い掛かる様子が描かれていました.
牛や猿の様な動物を模したものや,誘惑する女性を現したものがおり,
迫力ある作品でした.

転法輪の場面はお釈迦様と修行をしていた5人の僧侶に説法する姿,
説法するお釈迦様を呼ぶための寺を建てる土地を手に入れる為
王様から「金貨を並べた分の土地をやる」といわれ金貨を並べる商人の姿など
コミカルな雰囲気の作品でした.
ちなみにこの商人は金貨を並べることができた土地は僅かでしたが
その熱心な姿に王様が折れ,必要な土地を手に入れお寺を建てたそうです.
そのお寺が祇園精舎だそうです.

涅槃の場面は息を引き取りそうなお釈迦様のもとに
母親の摩耶夫人が薬を届けに来た場面でした.

分舎利の場面は火葬し,遺骨(舎利)を骨壺へ分ける場面でした.
お釈迦様の遺骨は8ヵ国に分配され,
それぞれの国からまた別の国に分配されていったそうです.
日本には米粒大の遺骨が分配されてきたことから,
形が似ているお寿司などの米粒を舎利というそうです.

見学させていただいたのは西塔の1階ですが,
どこにも上に上がる階段がありません.
上階には外からはしごを使って登るそうです.
ここから店を次から次へと渡り歩くことを「はしごする」というそうです.

金堂
金堂
中央に薬師如来両側に日光菩薩,月光(がっこう)菩薩が祀られています.
3体合わせて薬師三尊像といいます.
ちなみに薬師如来像の台座は上框(台座の上部)にギリシャの葡萄唐草紋様,
ペルシャの蓮華紋様,中央の腰部にインドの力神裸像,
下框には中国の四方四神が掘られています.
シルクロードの終着地が奈良であったことを表す文化財として
重要文化財に指定されています.
台座の腰部の蓮華紋様が途中で切れているのは高すぎてお堂に入れることができず
途中で切った為だそうです.
金堂本尊台座(模型)
お坊さん曰く,薬師如来が医者,日光が昼間の通常勤務の看護師
月光が夜勤の看護師にあたり,一日中見守っていることを現しているそうです.
お経もあげて頂けました.

大講堂
大講堂
お坊さんが仏教を学ぶ学校の様な場所
伽藍で最も大きい建物です.
本尊に弥勒三尊像が祀られています.

食堂は現在復元工事中で平成29年5月に完成予定だそうです.

玄奘三蔵院伽藍
玄奘塔
玄奘塔
伽藍中央に位置する塔
法相宗の始祖・玄奘三蔵の遺骨を真身舎利として奉納されており
玄奘三蔵訳経が祀られています.
この玄奘三蔵が西遊記の三蔵法師のモデルで,
インドのお経を中国語に翻訳した方です.
大唐西域壁画殿
彼の精神を描いた壁画が大唐西域壁画殿に展示されています.
中国出発からインド到着を描いた絵は壮大な作品でした.

薬師寺の朱色の建物とその迫力は素晴らしいものがありますね!
今回工事中の場所もあったので,完成後に見てみたいですね!
初めて訪れたお寺だったので案内頂いたお坊さんの話もとても面白く満足できました.

唐招提寺
唐招提寺(南大門)
中国人の律匠鑑真和上が来日し専修道場として創建されました.
こちらも古都奈良の文化財の一つとして世界遺産登録されています.

金堂
金堂
本尊廬舎那仏座像と両脇に薬師如来像,十一面千手観音像が
これらを守護する四天王像が祀られています.

講堂
講堂
平城宮東朝集殿を移築した平城宮唯一の宮殿建築
本尊の弥勒如来座像が祀られています.
鼓楼,礼堂・東室
宝蔵・経蔵

開山堂
開山堂
鑑真和上のお像(鑑真大和上御身代り像)を安置する御霊殿
ちなみに身代わり像は国宝和上像に代わって
常時参拝してもらう目的で製作されたものです.

平城宮跡
史跡として古都奈良の文化財の一つとして世界遺産登録されています.
見方によっては野原ですが・・・.
朱雀門
平城宮の正面玄関にあたる門
第一次大極殿

天理市に戻り,夕食は天理ラーメン
天理ラーメン
ピリ辛で具がたっぷり入っていておいしかったです.

見た目以上にあっさりしていました.他にはない味です!

雪が降る時間帯もありましたが積もることはなく
自転車で巡るのに支障を来すこともなく
無事1日目終了です.

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